カシミール(ジャマワール)ショール展 開催しております
2014年10月13日
5世紀のコプト裂から、18~19世紀のショール「ジャマワール」、そして現代の錦織へ、また、遊牧民が作り続ける敷物「キリム」と続く「綴れ織り」を通して織物文化への流れと変遷を見て頂く企画展示会となっております。
・ジャマワール
「カシミール生まれのヨーロッパ育ち」カシミールで生まれ、ヨーロッパで育ち花開いたショール「ジャマワール」は、18~19世紀ヨーロッパの貴婦人には無くてはならないおしゃれアイテムであり、またステイタスシンボルでしたが、19世紀中期を頂点に達して、ファッションの変化や機械織りの安価な物の出現によりその姿を消しました。そのような「アールヌーボー期の華」であるジャマワールに見られる東西の混合した美意識とデザイン、織り、染色、刺繍技術を紹介します。
・マハラジャアート
「アールヌーボー」の源、ジャマワールを生活の中で鑑賞できる様、「合わせ裂」により壁面装飾として新たな使命を与えています。
・千年の美
538年頃(或いはそれ以前)定かではないものの、仏教と同時に日本に伝来したとされる綴れ織りは、最古のものとして当麻(たいま)つづれが有名です。日本において1000年以上に亘り朝廷に用いられ洗練された雅なデザインを日本人の心と工人の魂が育て上げた京都西陣の美を切り取りました。
・トライバルアート
茶の湯の世界で名物道具に付属する生地として珍重されて来たオリエントのデザインは今なお私達の文化に光を与え続けていますが、そのようなオリエントの素朴な遊牧民の生活の中から生まれた美を絨毯の中に見つけ出し生活の中に活かします。
綴れ織りから貴方へ…美、アート、メッセージを感じとって頂けることと思います。
企画展示会は10月15日(水)まで。